毎年2月の国家試験直前期になると、SNSや受験生コミュニティでは「腕神経叢の語呂合わせを10個覚えたのに模試で点数が取れない」「鎖骨上枝と鎖骨下枝がごちゃ混ぜになってパニックになった」という悲痛な叫びが散見されます。なぜ、語呂合わせだけでは太刀打ちできないのでしょうか。
過去10年間の出題傾向を分析すると、近年のPT・OT国家試験や看護師国試では、単に「神経の名前」を問う単純想起問題は激減しています。代わりに増加しているのは、「右腕神経叢完全麻痺の患者において保たれる機能はどれか」「上腕骨骨幹部骨折に伴う下垂手患者に対する装具療法」といった、解剖・病態・リハビリテーションを結びつけた複合問題です。
「びーせらぴすと」等の情報サイトでも示されている通り、解剖学の学習で最も成果を出している合格者層は、語呂合わせを「構造を描き出すための補助輪」としてのみ活用しています。図を描くプロセスが身体に染みついていれば、たとえマイナーな分枝(長胸神経、肩甲背神経、肩甲下神経、胸背神経など)を問われたとしても、「C5・C6・C7から後ろに出て前鋸筋に行くから長胸神経=障害されると翼状肩甲骨」というように、図の幾何学的な位置から論理的に正解を導き出すことが可能です。
【プロの結論】おすすめできる勉強法・避けるべき勉強法の判断基準
限られた受験期間で確実に腕神経叢を得点源にするための明確な指針を提示します。
- 避けるべき勉強法:市販のまとめノートや語呂合わせ集をただ眺める、赤シートで単語だけを隠して暗記する、完成されたイラストを受動的に眺める。
- おすすめできる勉強法:真っ白なコピー用紙を用意し、ストップウォッチで1分間を計りながら「根・幹・部・束・枝」の骨格を手書きするトレーニングを毎朝1回、1週間連続で実施する。