「実家の両親がコスモヘルスの会場に通い詰めており、高額な契約を結びそうで怖い」という切実な相談は非常に多く寄せられます。ここで最もやってはいけない行動は、「あんなのは催眠商法だ!騙されている!」と感情的に親を怒鳴りつけることです。
心理学には「心理的リアクタンス(反発理論)」という原則があります。自由を制限されたり、自分の信じる居場所を頭ごなしに否定されたりすると、人間は自己正当化のためにかえってその対象へ固執します。「スタッフさんは家族のあなたより私の話を親身に聞いてくれる」「通って肩こりが楽になったのは事実だ」と反発し、秘密裏に貯金を取り崩して契約してしまう最悪のシナリオにつながります。
家族として講じるべき賢明な対処ステップは以下の通りです。
- まずは話を否定せずに傾聴する:「会場でどんな話をしているの?」「体が楽になったなら良かったね」と一度受け止め、親が何に魅力を感じているのか(スタッフの優しさなのか、痛みの緩和なのか)を把握します。
- 承認効能の客観的事実を共有する:「厚生労働省が認めているのは肩こりや便秘の緩和だけで、糖尿病や重病が治る機械ではないよ」と、消費者団体の申入れ資料などを冷静に見せます。
- 契約時のルールを事前に約束しておく:「大きな買い物だから、もし欲しくなったらサインする前に一度私にも相談してほしい」と、事前の合意(心理的境界線)を取り付けます。
- 契約してしまった場合は即座にクーリングオフ:契約書面を受け取った日から8日以内であれば、理由を問わず無条件で契約を解除できます。内容証明郵便や電磁的記録(メール・専用フォーム)でクーリングオフ通知を送付します。
- 8日を過ぎても諦めない:「糖尿病が治る」などの不実告知(嘘の説明)や、「買うまで帰してもらえなかった」などの困惑行為があった場合、消費者契約法第4条に基づき、契約を取り消せる可能性があります。一人で抱え込まず、局番なしの「188(消費者ホットライン)」へ速やかに電話相談してください。