家庭から出るごみのなかでも、特に分別ミスが多発しているのが小型電池類です。横浜市資源循環局の公式ガイドラインにおいて、「ボタン電池(型式記号:LR、SR、PR)」は市による収集を行わない品目として明確に規定されています。毎週の燃やすごみ(普通ごみ)はもちろん、月2回の燃えないごみの収集袋にも混ぜて排出することはできません。
その背景にある最大の要因が、ボタン電池発火リスクの深刻化です。ボタン電池はプラス極とマイナス極の距離がわずか数ミリしか離れておらず、他の金属製品や別の電池と袋の中で接触するだけで容易に外部ショートを起こします。ショートした電池は数秒で100度以上の高温に達し、周囲の紙くずやプラスチック袋に着火。全国の自治体において、ゴミ収集車内部での車両火災やリサイクル処理施設でのコンベア焼損事故が後を絶ちません。
横浜市資源循環局電池回収の基本方針では、こうした火災事故を防ぎ、水銀やレアメタル等の資源を安全に再資源化するため、製造メーカーが加盟する「一般社団法人電池工業会」の自主回収スキームを活用することが義務付けられています。家庭内で使わなくなったボタン電池は、自治体のごみステーションではなく、市内の電器店やホームセンターに置かれた専用窓口へ届けるのが唯一の正規ルートです。