彼を語る上で切っても切り離せないのが、父である作家・政治家の石原慎太郎と、昭和の大スターである叔父の石原裕次郎という二つの巨大な山だ。日本中が知るスター一族の看板を背負って生きることは、若き日の彼にとって計り知れない重圧だったはずだ。
だが、石原プロモーションという豪快かつ礼節を重んじる現場で、裕次郎からの温かくも厳しい眼差しを受けながら、彼は自らの演技と実績で「二世」というレッテルを跳ね返していった。甘えを許さない現場の空気が、彼の持つ役者としての素質と野生的な鋭さを極限まで研ぎ澄ませたのだった。