100年以上の歳月の中で、『さすらいのギター』はジャンルや国境を越えて多様なアレンジで親しまれてきました。その主なバリエーションの違いを整理すると、楽曲の進化が鮮明に浮かび上がります。
イリヤ・シャトロフ版(原曲)
テンポ:ゆったりとした3拍子(ワルツ)
楽器編成:ブラスバンド、オーケストラ、合唱
特徴:日露戦争の犠牲者を追悼する重厚で厳かなロシア軍楽・哀歌の響き。
ザ・サウンズ版(1963年)
テンポ:疾走感のある4拍子ビート
楽器編成:エレキギター、ベース、ドラムス
特徴:北欧ガレージロックの荒削りなエネルギーと、寒冷地特有の哀愁が同居する画期的なアレンジ。
ザ・ベンチャーズ版(1971年)
テンポ:安定したグルーヴを持つミディアムテンポ
楽器編成:サーフ系エレキギター、タイトなリズムセクション
特徴:洗練されたトーンと叙情的なリードギターが際立つ、日本人に最も馴染み深いインストバージョン。
小山ルミ版(1971年歌謡曲)
テンポ:歌謡ポップス調のビート
楽器編成:エレキギター主体の歌謡オーケストラ
特徴:千家和也の日本語詞とアンニュイなボーカルにより、哀愁の旅情歌謡へと昇華。