このローカルな感嘆詞を世界共通のポップ・キーワードへ押し上げた最大の功労者は、スウェーデンが生んだ伝説的グループのABBAだ。1975年にリリースされたシングル「Mamma Mia」は、世界中のチャートを席巻した。
陽気でキャッチーなメロディラインとは裏腹に、歌詞で描かれているのは切ない失恋の葛藤だ。「何度も酷い目に遭わされたのに、あなたの顔を見ると抗えない。マンマ・ミーア、またやってしまった!」という、ダメな恋人に振り回される主人公のジレンマが歌われている。ここで使われる「マンマ・ミーア」は、自分の愚かさに対する呆れと、恋に落ちてしまう衝動が混ざり合った絶妙な感情の吐露だ。能天気な掛け声ではなく、人間味あふれる弱さの吐露だからこそ、時を超えて人々の胸を打つ。