遠野なぎこさんが10代前半で発症し、現在も闘病を続けている摂食障害(拒食症・過食嘔吐)の直接的な原因は、母親による過剰な体型管理と「太ったら価値がない」という刷り込みでした。
2014年に出版された自叙伝『一度だけ』(宝島社)では、テレビのバラエティ番組では語り尽くせなかった壮絶な家庭内暴力の実態が克明に綴られています。体重計の数値を100グラム単位で監視され、規定を超えると平手打ちを浴びせられたり、食事を制限されたりする日々の告白は、多くの読者に衝撃を与えました。
「母親に認められたい、愛されたい」という純粋な子どもの願いは、次第に「痩せていなければ存在を許されない」という強迫観念へとすり替わっていきました。自伝の中で語られたこれらのエピソードは、機能不全家族における「心理的ネグレクト」と「身体的虐待」が子どもの発達にどれほど破滅的な影響を及ぼすかを実証する貴重な記録となっています。