黒田がメジャーリーグベースボールで残した足跡は、決して追憶の域にとどまらない。ロサンゼルス・ドジャースではタフなマウンド捌きと精度の高いシームで打者を圧倒し、現地ファンから絶大な信頼を獲得。続いて移籍したニューヨーク・ヤンキースでも、プレッシャーの激しいピンストライプのユニフォームを身に纏い、3年連続で二桁勝利を達成する偉業を成し遂げた。
名門ヤンキースの地元紙記者は当時を振り返り、「黒田は単に好成績を残すだけでなく、マウンド上での立ち振る舞いや準備の完璧さにおいて、デレク・ジーターらチームの象徴たちからも一目置かれていた」と証言する。衰えによる撤退ではなく、メジャーの第一線で戦力として勝ち誇っていたタイミングだったからこそ、彼の帰国は全米の野球界にも大きなショックを与えたのだ。