今回の巨大プロジェクトにおいて真価を発揮しているのが、作品全体を客観的に統括する映画プロデューサーとしての視点と、現場で圧倒的な映像美を紡ぎ出す映画監督としてのこだわりである。ビジネスとしての勝算を弾き出しながら、クリエイターとしての純粋な表現欲求を高度に成立させているのだ。
世界中で独占配信が行われる現代のエンターテインメントシーンにおいて、作品に求められるのは一瞬で観客の心を掴んで放さない圧倒的な熱量にほかならない。「画面を通して人間そのものを深く描く」という原点をブレさせず、配信プラットフォームの特性を存分に活かした圧倒的な没入感を提供している。