境内へ一歩足を踏み入れると、外界の喧騒から隔絶された静謐な空間が広がります。各地の常福寺には、幾多の戦火や災害を乗り越えて現存する貴重な文化財が数多く遺されています。
茨城県那珂市の常福寺では、国の重要文化財に指定されている『絹本著色法然上人像』をはじめ、了誉上人ゆかりの古文書や仏教美術品が保管されています。重厚な佇まいを見せる山門や壮大な本堂の建築美は圧巻で、春の桜や初夏の瑞々しい青もみじ、秋の紅葉など、季節の移ろいとともに表情を変える境内風景も見逃せません。
川崎市麻生区の常福寺においても、川崎市重要歴史記念物に指定されている本尊の木造薬師如来坐像が大きな見どころです。平安から鎌倉の気風を残す優美な造形美は、訪れる参拝者に深い安らぎを与えています。手入れの行き届いた苔庭や風情ある石仏の数々は、写真愛好家や散策に訪れる人々を魅了し続けています。