佐賀・武雄「来久軒」の真髄に迫る!半世紀愛される豚骨と生卵ラーメンの全貌

佐賀・武雄「来久軒」の真髄に迫る!半世紀愛される豚骨と生卵ラーメンの全貌

佐賀・武雄「来久軒」の真髄に迫る!半世紀愛される豚骨と生卵ラーメンの全貌の総合ガイドを解説します。専門的な知識が満載です。

佐賀県武雄市、国道34号線沿いに佇む来久軒の歴史は、1974年(昭和49年)の創業にまで遡ります。佐賀ラーメンのルーツは、九州豚骨発祥の地である福岡県久留米市の「三九」が佐賀市内に進出したことに端を発しますが、来久軒はその伝統的な豚骨技法を受け継ぎつつ、武雄の風土と地元客の味覚に合わせて独自の進化を遂げてきました。

半世紀以上にわたり暖簾を守る同店が何より大切にしているのは、釜を空にせず新しい骨とスープを継ぎ足しながら煮込み続ける「呼び戻し」の思想です。厨房からは常に力強い豚骨の香りが立ち込めますが、店内に漂う香りに嫌味な獣臭さは一切ありません。これこそが、徹底した下処理と繊細な火加減のコントロールによって実現される職人技の結晶です。

地元古参ファンの回想録や取材記録によれば、先代が毎朝未明から仕込みに入り、寸胴鍋の底から骨を丹念に砕きながら抽出するスープ作りは、現在も変わることなく頑ななまでに踏襲されています。流行に流されて濃厚さや油分を過剰に誇張する現代のラーメン界において、来久軒の丼には「昭和から続く本物の九州ラーメン」の誇りが息づいています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。