なぜこのような置き去りが発生するのか。単なる「乗客の遅刻」や「運転手のうっかりミス」だけで片付けられない、高速バス・高速乗合バス業界の深刻な構造的問題が存在する。
置き去りトラブルの意外な真相、それは過密な運行スケジュールとワンマン運行における限界だ。深夜帯の高速道路では、SAやPAの発車予定時間が数分遅れるだけで、目的地への到着時刻や他便との接続、さらにはドライバーの法定労働時間に多大な影響を及ぼす。ワンマン運転の場合、バス運転手が暗闇の中で大勢の乗客を素早く正確に人数確認することは容易ではない。車内で寝ている乗客と外に出ている乗客の識別が難しく、数え間違いが発生しやすい状況が現場に重くのしかかっている。