母・黒柳朝は、NHKの連続テレビ小説『チョッちゃん』のヒロインのモデルとしても知られる波乱万丈の生涯を送った女性だ。愛とユーモアに満ちたエッセイを数多く執筆し、晩年まで多くのファンに愛された彼女の自由奔放で温かい人柄は、父・門田勲からの教えと家庭環境によって育まれた。
外祖父である門田勲は、厳しい雪国の環境下で患者に寄り添い続けた医師であり、同時に先進的な思想を持った知的開拓者でもあった。明治・大正・昭和の激動期において、女性の自立や教育の重要性を理解していた門田家の風土が、母・朝を通じて徹子へと引き継がれた意味は極めて大きい。
門田家から受け継いだ「他者への深い共感」と「どんな困難にもくじけない明るさ」は、のちに彼女が世界中の子供たちを支える活動を展開する際の大きな原動力となっていったのである。