民営化プロセスの核となるのが、金融子会社である株式会社ゆうちょ銀行および株式会社かんぽ生命保険の完全自立化だ。親会社である日本郵政は、両社の株式保有比率を段階的に引き下げ、最終的な完全売却を目指してきた。
しかし、株式保有率の低下は単なる組織構造の変化にとどまらない。両社がグループから自立することで、郵便局ネットワークを通じた業務委託手数料の支払いに変更が生じ、親会社の収益基盤を直接揺さぶる。一方で、金融子会社側も法的な新規事業規制が課される中で、既存顧客の高齢化やデジタル金融への対応といった厳しい経営環境に晒されており、両者にとってまさに薄氷を踏む思いの経営舵取りが続いている。