日本最古の神社の一つであり、日本酒の神様として名高い大神神社のお膝元、奈良県桜井市三輪。この土地で万治3年(1660年)から酒を醸し続けているのが今西酒造株式会社だ。酒造り発祥の地とも称される三輪において、歴史を背負うことは決して過去のやり方に安住することではない。
蔵元杜氏を務める今西将之氏は、家業を継いだ際に蔵の抜本的な改革を決断した。「三輪を飲む」という哲学を掲げ、酒造りに使う仕込み水は大神神社の御神体山である三輪山の伏流水のみを使用。米も地元の契約農家とともにテロワールを意識した栽培に取り組む。神聖な気と清冽な水、そして土壌の力が、研ぎ澄まされた酒質へと昇華されている。