地下鉄の中村公園駅を降りて地上へ出ると、視界を圧倒するのが道路を跨ぐ鮮やかな大鳥居です。この大赤鳥居は高さ約24メートル、柱の直径は約2.4メートルを誇り、建造された昭和4(1929)年当時は日本一の高さを誇りました。京都・平安神宮の大鳥居をも凌ぐ規模で建てられた背景には、昭和天皇の御大典(即位の礼)記念と、地元有志による中村発展への熱烈な願いが込められていました。
大鳥居からまっすぐ伸びる参道の先にあるのが、秀吉を御祭神とする豊国神社です。農民から天下人へと駆け上がった秀吉にあやかり、「出世開運」「勝運」「商売繁盛」の最強パワースポットとして絶大な信仰を集めています。さらに近年では、秀吉の機転や知略にちなんだ「学業成就」や「就職祈願」を願う受験生・就活生の参拝も後を絶ちません。
実は、明治時代初期までこの一帯はのどかな田園地帯でした。明治18年に当時の愛知県令(知事)国重正文らが中心となり、秀吉の遺徳を後世に伝えるべく神社創建と公園整備が進められたという歴史の真相があります。単なる憩いの広場ではなく、激動の近代日本が生んだ崇敬の結晶といえます。