敷地に一歩足を踏み入れてまず目を奪われるのが、ゆるやかなカーブを描いて庭園を包み込む開放的な木造回廊だ。設計を手掛けたのは、日本を代表する建築家・内藤廣氏。周囲の自然環境を遮断するのではなく、むしろ風や光、雨の音までも建築の一部として抱かしめる設計理念が貫かれている。
木の温もりが漂うテラス席に腰を下ろせば、目の前には深く美しい竹林と苔の絨毯がどこまでも広がる。春の新緑、夏の瑞々しい青葉、秋の柔らかな木漏れ日、そして冬の静寂。どの季節に訪れても息をのむ造形美があり、建築と庭園が織りなす圧倒的な余白こそが、滞在の価値を高めている。