グルメ以外の分野でも、「海の宝石」は独自の熱狂的なファン層を形成しています。
スクーバダイビングの世界で「海の宝石」といえば、体長数ミリから数センチのウミウシを指します。青、黄、紫など人工物では再現しがたい鮮烈なコントラストを持ち、水中写真愛好家を中心に絶大な人気を集めています。生態の多様性と愛らしいフォルムは、水族館の企画展示でも常にトップクラスの集客力を誇ります。
一方、ファッション界で不動の評価を得ているのがスティングレイ(エイ革/ガルーシャ)です。エイの背皮は硬いリン酸カルシウム(人間の歯と同じ成分)のビーズ状器官で覆われており、表面を研磨(ポリッシュ加工)することで無数の微小な宝石を敷き詰めたような輝きを放ちます。
「牛革が30年なら、ガルーシャは100年持つ」と熟練職人が語る通り、水や傷に非常に強く、古くは日本刀の柄(つか)やフランス国王ルイ15世の調度品にも重宝された歴史を持ちます。中央に一つだけ存在する白い斑点「スターマーク(天眼)」は幸運の象徴とされ、2026年現在もハイエンドな財布や革小物として選ばれ続けています。