70歳以上の夫が他界…遺族年金はいくら?併給調整の罠と損しない全手順

70歳以上の夫が他界…遺族年金はいくら?併給調整の罠と損しない全手順

70歳以上の夫が他界…遺族年金はいくら?併給調整の罠と損しない全手順とはどんな影響があるのか? 背景や要点を整理してお届けします。

Q1:夫が70歳を過ぎて年金を「繰下げ受給」している途中で亡くなった場合、遺族年金はどうなりますか?
A1:夫が老齢厚生年金の受給を繰下げている最中に亡くなった場合、遺族厚生年金の額は「繰下げによる増額前の本来の年金額」をベースに計算(その4分の3)されます。繰下げ増額分は遺族年金には反映されません。ただし、夫が亡くなった時点で未受給だった過去の年金について、死亡時点での一括請求(最長5年分の未支給年金請求)が可能な場合がありますので、年金事務所で詳細な試算を行ってください。

Q2:遺族厚生年金を受け取る手続きに時効はありますか?
A2:年金を受ける権利(基本権)は、権利が発生した翌月の初日から5年を過ぎると時効により消滅します。万が一、死亡から数年が経過してしまっていても、過去5年分に遡って受給できる可能性がありますので、気づいた時点で速やかに年金事務所へご相談ください。

Q3:夫が自営業で国民年金(第1号被保険者)のみに加入していた場合、70歳以上で死亡したときに遺族年金は出ますか?
A3:夫が生涯自営業などで厚生年金の加入期間が一切なく、国民年金のみであった場合、子がすでに成人しているシニア世帯では「遺族基礎年金」も「遺族厚生年金」も支給されません。国民年金独自の給付としては「寡婦年金」(夫が第1号被保険者として10年以上保険料を納付し、受給前に亡くなった場合等の60〜65歳未満の妻向け給付)等がありますが、妻がすでに65歳以上の場合は対象外となります。このため、自身の老齢基礎年金のみで生活を賄う設計が必要となります。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。