健康志向の高まりに伴い、SNS上では「えのき豚バラはキノコが主役だからいくら食べても太らない」といった極端な言説が散見されます。しかし、栄養学的な見地から見ると、そこには明確な盲点が存在します。
文部科学省の「日本食品標準成分表」によると、えのきたけ(生)100gあたりのエネルギーは約34kcalと極めて低カロリーですが、豚ばら肉(生)100gは約366kcal、脂質は約35.4gに達します。えのきでかさ増しをしているとはいえ、豚バラ肉を3〜4枚(約100g〜120g)巻けば、肉だけで400kcal前後を摂取することになります。
もちろん、えのきに含まれるキノコキトサンや不溶性・水溶性食物繊維には、腸内環境を整え、脂質の吸収を抑制して体外への排出を促す優れたカロリーとダイエット効果が期待できます。ダイエット目的で取り入れる場合は、以下の3つの工夫を講じるのが賢明です。
- 調理法の工夫:フライパン調理時は油を引かず、豚バラから溶け出た脂だけで焼き、余分な油はペーパーで完全に吸い取る
- レンジスチームの活用:レンジ加熱で皿に落ちた肉汁(脂分)はタレに混ぜず、身だけを引き上げてポン酢で食べる(脂質を約20〜30%カット可能)
- 部位のハイブリッド:豚バラ肉の代わりに、半量を豚ロース薄切り肉や豚もも肉に置き換える