これほど強力な研究結果が存在するならば、なぜ販売元であるキリンは「インフルエンザ予防に午後の紅茶」と大々的に宣伝しないのでしょうか。そこには日本の法規制と、食品メーカーとしての厳格なコンプライアンスが存在します。
キリンホールディングスおよびキリンビバレッジの公式発表や見解において、午後の紅茶シリーズは明確に「清涼飲料水」として位置づけられています。日本の医薬品医療機器等法(薬機法)および景品表示法において、医薬品や特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品として届出・認可されていない一般飲料が、特定の疾患に対する予防効果や治療効果を謳うことは固く禁じられています。
取材に対するメーカー側の基本姿勢も極めて一貫しており、「午後の紅茶はおいしさとくつろぎを提供する飲料であり、感染症の予防や治療を目的とした商品ではありません。手洗いやうがいなどの標準的な衛生管理、バランスの良い食生活を推奨します」というスタンスを崩していません。科学的なポテンシャルがどれほど高くとも、製品として病気の治癒を保証するものではないという点は明確に認識しておく必要があります。