両局を語る上で欠かせないのが「アニメ番組」の存在です。ともに日本屈指のアニメ発信基地として知られていますが、その製作スキームと放送戦略は対極と言えるほど異なっています。
テレビ東京のテレ東 MX アニメ放送枠における強みは、伝統的な「全日帯(朝・夕方)の全国ネット作品」と「自社出資の大型深夜アニメ」にあります。『ポケットモンスター』や『NARUTO』『BLEACH』『SPY×FAMILY』のように、自ら製作委員会に出資し、系列局や全国の地方局へ番組販売を行うことでグローバル展開やライツ(版権)ビジネスを主導するスタイルです。全国均一のクオリティで子供から大人まで幅広くリーチさせる総合型エンタテインメントを志向しています。
一方のTOKYO MXは、2000年代半ばから「深夜アニメのタイムテーブル買い取り(電波料収入)モデル」を確立しました。アニメ制作会社やパブリッシャーが枠を購入して放送する持ち込み番組を積極的に受け入れ、毎クール数十本もの新作をTOKYO MX 番組表のプライムタイム・深夜帯に集中的に配置。「新作深夜アニメの一次発信地」としてのブランドを確立し、コアなアニメファンにとって欠かせないインフラへと急成長を遂げました。
「幅広い世代に向けた自社主導IPの育成(テレ東)」と「圧倒的な本数でトレンドの最前線を担うプラットフォーム(MX)」という、ビジネスモデルの棲み分けが見事に機能しています。