正確な診断を導き出すためには、泌尿器科専門医のもとで段階的な画像検査を実施します。侵襲性が低く、スクリーニングとして最も多用されるのが腹部超音波(エコー)検査です。
エコー検査では、カラー・パルスドプラ法を用いて、大動脈と上腸間膜動脈の間で挟まれている左腎静脈の狭窄部と、その手前の拡張部における血管径・血流速度を精緻に計測します。狭窄部での血流ピーク速度が拡張部の4倍から5倍以上に跳ね上がっている場合、有意な圧迫が存在すると判定されます。また、立位と仰臥位(あお向け)の両方で血流を測定することで、体位による血管の挟まり具合の変化を動的に捉えることが可能です。
続いて確定診断および解剖学的空間把握のために施行されるのが、造影造影CT検査(または造影MRI/MRA)です。CT検査では、腹大動脈と上腸間膜動脈がなす角度(SMA角度)を三次元的に計測し、左腎静脈の圧迫度合いや、周囲に迂回路として発達した側副血行路(性腺静脈や腰静脈の拡張)の有無を克明に可視化します。
診断が極めて困難な症例や手術を前提とした評価では、カテーテルを太ももの付け根から挿入し、直接「左腎静脈造影」および「下大静脈との圧較差測定(プレッシャーグラディエント)」を行う場合もあります。左腎静脈と下大静脈の圧較差が3〜4mmHg以上を示す場合、血行動態的に重篤な閉塞が生じている客観的証拠となります。