ドラマのヒットを支えたのは、豪華かつ真に迫った1リットルの涙 ドラマ キャストの熱演だ。主人公・亜也を演じた沢尻エリカは、病の進行に伴い徐々に運動機能や発声の自由を失っていく過酷な役どころを鬼気迫るリアリティで演じ切った。また、原作には存在しないドラマオリジナルキャラクター・麻生遥斗を演じた錦戸亮(当時NEWS/関ジャニ∞)の、不器用ながら一途に亜也を支える眼差しは視聴者の胸を締め付けた。
母・潮香を演じた薬師丸ひろ子、父・瑞生役の陣内孝則、妹・亜湖役の成海璃子、主治医役の藤木直人など、名バイプレイヤーたちが織りなす家族の絆は、多くの1リットルの涙 泣けるシーンを生み出した。
視聴者の涙腺を完全に崩壊させたと語り継がれる代表的な場面には、緻密な音楽的タイミングが計算されていた。
- 養護学校への転校挨拶(第8話):普通高校を去る決断をした亜也が、教壇の前に立ち、声を絞り出しながらクラスメイトに感謝と決意を語る名シーン。「Only Human」の静かなイントロが重なり、別れの切なさと亜也の気高い覚悟が胸を打つ。
- 雨の中の告白と抱擁(第9話):降りしきる雨のなか、遥斗が自分の本心を亜也に伝え、傘を捨てて抱きとめるシーン。ここで流れたレミオロメンの「粉雪」のシャウトは、互いにどうすることもできない過酷な運命への叫びとして響き渡った。
- 病床での問いかけ(第10話):「先生、わたし…結婚できる?」と主治医に問いかける場面。上田益が手がけたサウンドトラックの哀切なピアノ曲が、青春の夢を奪われていく若者の切実な苦悩を静かに際立たせた。