地方大会で屈辱のコールド負けを喫した経験が、後に最強のチームを作り上げる原動力になる例は少なくない。一過性の敗北に打ちのめされるのではなく、圧倒的な差を見せつけられたことで自らの甘さに気づき、練習環境や意識改革を徹底的に行った学校が数多く存在する。
「あの夏の5回コールドがすべての始まりだった」と振り返る監督も多い。スコアボードに並んだ無情な数字は、選手たちの胸に深く刺さり、二度と忘れられない教訓となる。大差で負けたチームが翌年、見違えるようなタフさを身につけて甲子園の切符を掴み取る姿は、高校野球というスポーツが持つ最も美しく泥臭い魅力の一つと言えるだろう。