田中健の原点は、1970年代の映画『サンダカン八番娼館 望郷』や『青春の門』などで見せた、圧倒的な美貌とナイーブな演技にあります。若い頃のブロマイドや銀幕での姿は、当時の女性ファンを熱狂させました。昭和の二枚目スターとして確固たる地位を築いた彼ですが、40代以降はその表現領域を音楽へと拡張していきます。
南米アンデスの縦笛「ケーナ」の奏者としての活動は、単なる芸能人の趣味の領域を遥かに超越しています。1990年にケーナと出会って以来、単身で本場ボリビアに渡り修行を敢行。名手としてアルバムを多数リリースし、国内外のオーケストラや著名ミュージシャンとの共演を重ねてきました。
ネット上のコミュニティやSNSに寄せられる現代のファンの声を見ても、その多才ぶりに対する尊敬の念が色濃く現れています。
「田中健さんのケーナの音色は本当に魂に染み入る。ドラマでの悪役や渋い上司役も素晴らしいけれど、楽器を手にしたときの澄んだ瞳は若い頃と全く変わらない」
「ブログで紹介される娘さんへのお弁当がプロ顔負けで驚く。奥様との関係も穏やかで、年齢を重ねるごとに生き方が素敵になっている」
このように、華やかな過去の栄光に甘んじることなく、ケーナの修練や家庭での誠実な日常を積み重ねてきた姿勢こそが、シニア世代となった今も根強い支持を集め続ける原動力です。