二人の馴れ初めは、上野樹里が少女時代から抱き続けていた純粋なリスペクトから始まりました。上野が初めて自分のお金で購入したCDは、1999年にリリースされたTRICERATOPSのシングル「if」。彼女にとって和田唱の奏でるメロディは、青春期を支えた原体験そのものでした。
転機が訪れたのは2015年秋。知人を介してTRICERATOPSのライブに足を運び、終演後の楽屋で対面を果たしたことが交際の直接のきっかけとなりました。かつて憧れていたアーティストと一人の女性として向き合った際、二人は瞬く間に音楽談義や人生観で意気投合したと当時のインタビューでも語られています。
上野樹里が明かした結婚の決め手には、彼女が生きてきた過酷なバックグラウンドが深く関わっています。中学時代に最愛の実母を病気で亡くし、若くして芸能界の荒波に身を投じてきた上野にとって、心から安らげる居場所を見つけることは切実な願いでした。テレビの対談番組や手記において彼女は、和田唱の持つ陽だまりのような明るさと、何事もポジティブに変換していく強さに触れ、「この人と一緒なら、どんな困難も前向きなステップに変えていける」と確信した旨を明かしています。一方の和田唱も、飾り気のない上野の素顔と誠実さに深く惹かれ、自然な流れでプロポーズへと至りました。