ブルーリボン賞の授賞式を語る上で欠かせない名物行事が、「前年度のブルーリボン賞主演男優賞およびブルーリボン賞主演女優賞を獲得した2人が、翌年の授賞式で司会進行を務める」という過酷な伝統です。このルールが導入されたブルーリボン賞の司会理由には、映画記者会ならではの粋な哲学が込められています。
プロのアナウンサーや司会者を起用するのではなく、1年前に栄冠を手にしたトップ俳優自らが進行役を務めることで、授賞式は予定調和ではないスリリングな空間へと変貌します。台本通りに進まないハプニングや、受賞者同士だからこそ引き出せる本音のクロストーク、台本を握りしめて緊張する大物俳優の初々しい姿など、ここでしか見られない人間ドラマが生まれるのです。
ブルーリボン賞歴代司会者一覧を振り返ると、日本映画界のトップスターたちが冷や汗をかきながらバディを組んできた歴史が刻まれています。かつて舞台上で噛み合わないトークに焦る大御所俳優や、受賞者への鋭いツッコミで会場を爆笑の渦に巻き込んだ名女優など、数々の伝説的エピソードがメディア関係者の間でも語り継がれています。