深夜に突然の激痛に襲われ、眼科の診療時間外である場合、パニックにならずに正しいステップで応急処置を行うことが、角膜の回復を早め、後遺症を防ぐ決定打となります。
第一に優先すべき処置は「まぶたを冷やす」ことです。清潔なタオルを冷水に浸して固く絞るか、保冷剤を清潔なタオルで包み、閉じたまぶたの上から優しく当ててください。冷やすことで拡張した血管が収縮し、炎症物質の広がりを抑えて神経の興奮を鎮静化させる効果があります。ただし、氷や保冷剤を皮膚へ直接当て続けると凍傷のリスクがあるため、必ず布を介して10〜15分程度を目安に行います。
第二に、コンタクトレンズを使用している場合は、直ちに外してください。角膜上皮が傷ついている状態でレンズを装用し続けると、角膜への酸素供給が遮断されて細胞の再生が著しく遅れるだけでなく、レンズと傷口の摩擦によって潰瘍化するリスクや、緑膿菌などの細菌感染を誘発する極めて危険な状態を招きます。
第三に、痛みを紛らわせようとして「目を強くこする行為」は絶対に厳禁です。傷ついた角膜上皮を擦ると、正常に残っている周囲の細胞まで広範囲に引き剥がしてしまい、痛みが倍増するだけでなく治癒期間が長期化します。光の刺激自体が痛みを増幅させるため、室内の照明を消して間接照明にするか、遮光カーテンを引いた暗い部屋で両目を閉じ、安静を保つのが最も有効な対処法です。