近年、Twitter(現X)やInstagramなどのSNS上では、お盆の時期になると「#精霊馬」「#精霊馬バトル」といったハッシュタグとともに、職人技のような精霊牛・精霊馬を投稿するムーブメントが定着しています。
従来の素朴な割り箸スタイルにとどまらず、ナスを彫刻のように削り出して「スーパーカー」「大型バイク」「ステルス戦闘機」「変形ロボット」に仕上げるユーザーが続出。「ご先祖様を最速で快適に送り届ける」「推しのモビルスーツで帰ってきてもらう」といったユニークな解釈は、若い世代がお盆行事に興味を持つ大きなきっかけとなっています。
こうした現象に対し、伝統を冒涜しているのではないかという懸念の声も一部にありますが、多くの寺院関係者や宗教学者は肯定的な評価を下しています。ある著名寺院の住職はウェブメディアの取材に対し、「形骸化して忘れ去られることこそが最大の無供養。形はどうあれ、故人や先祖に思いを馳せ、楽しんでもらおうと手を動かすこと自体が、供養の本質に合致している」とコメントしています。伝統の精神を受け継ぎつつ、現代のクリエイティビティで再解釈する柔軟な文化の変容がそこに見て取れます。