「雑魚」という言葉の本来の読みは「ざこ」、あるいは古くは「ざっこ」「ざっく」と呼ばれ、漁業や水産業において網にかかる雑多な小魚の総称を意味していました。
具体的に魚の種類を挙げると、特定の単一品種を指す学名ではなく、商品価値の低い小魚や、選別の手間がかかる混獲魚全般を指します。
代表的な淡水魚・海水魚の具体例は以下の通りです。
- 淡水域の小魚:オイカワ、モツゴ(クチボソ)、タナゴ、ハゼの幼魚、ウグイの稚魚など
- 海水域の混獲魚:カタクチイワシの稚魚、小アジ、ヒイラギ、ネンブツダイなど、市場で単体値が付きにくい小魚
江戸時代の文献や落語の台本にも見られるように、雑多に混ざり合って一括りにされる様子から転じて、「社会的な地位が低い者」「大勢の中に埋もれて個性のない下っ端」「取るに足らない存在」を指す比喩表現として定着していきました。これが現代に至る「弱者・格下」を揶揄する用法の原点です。