早稲田大学の第17代総長を務める田中愛治氏は、政治学者としての国際的な実績を提げて2018年に就任し、2022年の総長選挙を経て2期目の舵取りを担っています。総長の具体的な報酬額を把握する鍵となるのが、学校法人早稲田大学が毎年公開している早稲田大学決算財務諸表および「役員報酬等の支給基準」です。
財務諸表の役員報酬明細を確認すると、常勤役員(理事・監事)に対する年間の報酬総額は例年2億円台後半で推移しています。常勤理事1人あたりの平均額は約1,800万〜2,200万円程度と算出されますが、最高責任者である総長には「役員報酬規程」に基づき、基本報酬に加えて総長手当などの役職加算が上乗せされます。各種公表データと学内規定の算定式を照合すると、総長としての受給額は本給・手当・賞与を含めて推定2,600万円〜2,900万円前後に着地します。
上場企業の社長平均年収が4,000万〜5,000万円を超え、時価総額上位企業では億単位の役員報酬が珍しくない現代において、5万人以上の学生と数百億円規模の資産を運用するトップの報酬としては、決して突出した暴利ではありません。自著や就任時の会見で「教育研究環境の国際化と財政健全化の両立」を掲げた田中総長ですが、その懐事情は民間感覚から見れば堅実そのものです。