今年の演出で最も注目を集めているのが、花火師たちが何か月もかけて準備を進めてきた二重構造のプログラムだ。従来の打上花火が高さ数百メートルで大輪を咲かせるのに対し、琵琶湖の真骨頂は水面近くで水平方向に弾ける水上花火にある。2026年は、この両者が完全に同期する新しいシンクロシステムが組み込まれた。
湖面に映し出される反転した光の残像と、空中で弾ける光の軌跡が完璧な対称を描く。音響デザインも一新され、周囲の山々に反響する重低音が観客の身体全体を揺らす。視覚と聴覚を同時に揺さぶるこの立体的な臨場感こそ、全国の花火ファンが琵琶湖を目指す最大の理由だ。