偉大な父親を持つサラブレッドの宿命。それは常に「誰かの息子」という看板が先行することだ。芸能界という厳しい淘汰の波の中で、時任勇気が歩んだ道のりは決して平坦ではなかった。ニュージーランドへの留学経験を持ち、188センチという抜群のスタイルを備えながらも、デビュー当初は「父親の威光に頼っているのではないか」という偏見の目に晒された時期もある。
「親の名前で得られる仕事など長続きしない」。そう心に決めた彼は、小劇場での舞台出演や脇役のオーディションを自ら受け続けた。所属するアミューズの徹底した育成方針のもと、愚直に演技の基礎を叩き込んだ覚悟。それが、後の大化けにつながる確固たる土台となった。