キメラアント編におけるポックルの退場劇は、作中屈指のハードな展開として知られています。国家規模で近代文明を拒絶する閉鎖環境「NGL自治国」へ新種生物の調査に訪れたポックル一行は、想像を絶するスピードで進化を遂げるキメラアント軍団の奇襲を受けました。
仲間であるポドルやペコテを失い、自身も毒針の麻痺によって動けない状態のまま巣へ連行されたポックルは、頭蓋骨を露出させた状態でネフェルピトーの前に引きずり出されます。このとき行われたのが、ファンの間で「脳解剖」「脳くちゅ」と称される凄惨な尋問でした。
ピトーはポックルの頭部に直接針のような指を突き刺し、言語中枢や記憶中枢を刺激しながら「オーラ」や「念能力」に関する基礎理論を強制的に自白させました。この尋問によってキメラアント側は念の概念と習得法を獲得し、師団長クラスをはじめとするアリたちが爆発的に念能力を開花させる決定打となったのです。
用済みとなったポックルは、ザザン隊の兵隊蟻によって容赦なく解体され、女王へ捧げられる肉団子へと加工されました。かつてハンター試験を潜り抜けた若きエリートが、一切の尊厳を奪われて捕食されるプロセスは、少年漫画におけるリアリズムの極致として今なお読者の記憶に焼き付いています。