富山湾全域で発生するとはいえ、接岸しやすいポイントは地形によって偏りがあります。遠征者や愛好家がこぞって集まる3大メジャースポットの特徴と、実際の立ち回り方を整理しておきます。
八重津浜(やえつはま):名実ともにホタルイカ身投げの「聖地」と呼ばれる屈指の遠浅サーフです。神通川の河口西側に位置し、海底の落ち込みが岸から近く、光の絨毯のように広がる大規模な身投げが観察されやすい特徴があります。ただし、その知名度ゆえに好条件の夜は数百台の車と無数のヘッドライトで埋め尽くされ、足の踏み場もないほどの過密状態に陥ります。
岩瀬浜(いわせはま):富山市北部に位置する広大な砂浜で、八重津浜に次ぐ人気を誇ります。駐車スペースが比較的確保しやすく、サーフエリアが広いため、混雑を分散しやすい利点があります。砂浜がなだらかで足元が安定しているため、長靴やウェーダーを履いた初心者や見学者にも適した環境です。
四方漁港(よかたぎょこう・四方海岸):港湾構造物と堤防が外洋からのうねりを防ぎ、イカが溜まりやすい好スポットです。堤防周りからタモ網を入れて掬いやすいことからベテランに好まれますが、防波堤からの転落リスクが高く、夜間の立ち入りが規制されているエリアも点在します。漁業関係者の作業用スペースへの無断立ち入りは厳禁です。
行動する深夜の時間帯とピークは、一般的に深夜23時頃から午前3時前後です。日没直後の20時〜21時台にイカが姿を見せることは極めて稀で、潮位がピークを越えて下げ潮へと移り変わる静寂の時間帯に突如として第1波が押し寄せます。「午前2時に海面が一面青く染まり、3時半には嘘のように姿を消した」という現場証言が示す通り、勝負は真夜中の数時間に集約されます。