カルチャーシーンにおいて、2016年は日本映画史の歴史的転換点として記憶されている。新海誠監督のアニメーション映画『君の名は。』は、緻密な映像美とRADWIMPSの音楽が若い世代を中心に爆発的な支持を集め、国内興行収入250億円を突破する空前のメガヒットを記録した。
時を同じくして劇場公開された庵野秀明総監督の『シン・ゴジラ』は、徹底したリアリズムで現代日本社会と政治機構の危機管理を描き出し、幅広い世代を劇場へと呼び戻した。興行的な成功のみならず、ソーシャルメディア上で考察や議論が自発的に拡散されるという、現代的なコンテンツ消費の潮流が決定づけられた年でもある。