弓道修練者にとって最大の関門が、定期的に実施される段位審査および称号審査です。日程や実施要項は全日本弓道連盟段位審査日程として公式に公表され、合格者の氏名は全日本弓道連盟審査結果として連盟会報や専用掲示板に掲載されますが、その昇段難易度は段位が上がるにつれて極端なピラミッド構造を描きます。
特に「錬士」「教士」「範士」といった称号や、六段・七段・八段の昇段審査においては、合格率が数パーセントから時に1パーセント未満にまで落ち込みます。ここで求められる全日本弓道連盟称号審査基準は、単に「的に当てる技術」だけではありません。教養、指導力、人格の円熟、さらには射に滲み出る気品や品位といった、極めて定性的な要素が審査対象となります。
このように、上位資格になればなるほど「審査員の眼力」という名の主観的評価が支配的になります。現場の受審者からは「落選理由が開示されないため、何をどう改善すべきか分からない」という声が頻繁に聞かれます。伝統武道の深淵さを守る姿勢と、評価の納得感・トレーサビリティの確保という近代的な要請とのバランスが、まさに今問われています。