「何度もサロンに足を運ぶ時間がないから、1日で全部終わらせたい」と考えるのは自然な心理です。しかし、縮毛矯正とカラーの同時施術の真相には、技術面だけでなく日本の法的なルールが深く関係しています。
厚生労働省が定める医薬部外品の製造販売承認基準において、医薬部外品に分類される縮毛矯正剤(パーマ液)と、同じく医薬部外品である酸化染毛剤(一般的なアルカリカラー)は、原則として同日施術が禁止されています。過度な化学反応による頭皮トラブルや毛髪損傷を防ぐための公的な安全基準です。
では、なぜ一部のサロンで「同日施術OK」と謳われているのでしょうか。そこには2つの抜け道が存在します。
ひとつは、縮毛矯正剤またはカラー剤のどちらか一方、あるいは両方に「化粧品登録」の薬剤(コスメ系カーリング料や酸性ストレート剤、塩基性カラーなど)を採用しているケースです。この場合は法律上の抵触を回避できます。もうひとつは、法的なリスクを無視して強行しているサロンです。化粧品登録の薬剤であっても、毛髪への物理的・化学的負荷がゼロになるわけではありません。同日施術を検討する際は、サロンがどのような薬剤設計で安全性を担保しているのかを確認するリテラシーが求められます。