中村雅俊のキャリアの原点は、慶應義塾大学在学中にさかのぼる。名門・英語劇サークル(E.S.S.)で培った演技力と表現力は、早くから業界関係者の注目を集めていた。文学座の門を叩き、本格的に役者の道を志した彼に、突如として千載一遇のチャンスが巡ってくる。
1974年、日本テレビ系列で放送された学園ドラマ『われら青春!』の主役に大抜擢。熱血漢でありながらどこか哀愁漂う新米教師・沖田俊介役は、瞬く間に全国の視聴者を虜にした。さらに自らが歌った挿入歌『ふれあい』は、日本の歌謡曲史に燦然と輝くミリオンセラーを記録する。デビュー作にして役者と歌手の双方で頂点に立つという、前代未聞の快挙だった。