第13話のハイライトは、間違いなく乃木と野崎(阿部寛)の緊迫した接触シーンだ。表面上は敵対姿勢を装いながらも、乃木の手指が刻んでいた不可解なリズム。あれは一見すると単なる緊張の表れに見えるが、モールス信号に換算すると「K-A-G-E(影)」と読み取れる。
公安の捜査網を潜り抜け、バルカ内部の新勢力に潜入するための演技だったのか。野崎の視線が一瞬だけ乃木の手元に落ちた瞬間、二人の間に通じ合った暗黙の了解。乃木は父・ベキの遺志を継ぐフリをしつつ、実は別班トップの司令に従い、さらなる巨悪を誘い出そうとしている。その冷徹な計算高さにゾクリとさせられた視聴者も多いはずだ。