彼の凄みは、バットを振っていない時間にも存分に発揮されている。試合中、ベンチの最前列で誰よりも声を張り上げ、味方の好プレーを称え、ミスをした若手に寄り添う姿は日常の光景だ。
技術的なアドバイスを上から目線で教え込むのではなく、選手一人ひとりの性格や状態を観察した上で、絶妙なタイミングで声をかける。若手がプレッシャーに押し潰されそうなとき、彼のふとした一言や笑顔がどれほど救いになっているか、チーム関係者は誰もが口をそろえて語る。数字に表れないこの「雰囲気作り」こそが、長いシーズンを戦い抜くチームの隠れた強みとなっている。