数々のフリーアナウンサーやキャスターを輩出してきたセント・フォースへの所属は、彼女のキャリアにおいて大きな分岐点となった。プロの表現者がひしめく環境に身を置くことで、彼女の表現へのこだわりは一気に深まっていく。単なるタレントではなく、一人の女子アナウンサーとして信頼を得るための過酷なトレーニングが日々繰り返された。
目まぐるしく変化する放送業界において、「元アイドル」という肩書きは諸刃の剣だ。世間の注目を集めやすい反面、一歩間違えれば専門性や信頼性を疑問視されかねない。現場のスタッフや共演者からの視線を感じながら、彼女は誰よりも早く現場に入り、誰よりも入念に下調べを行った。「肩書きに甘えてはいけない」。その強い危機感こそが、彼女のキャスターとしての基礎を頑丈に作り上げたのである。