「とにかく視界が開けた瞬間の鳥肌がすごかった」。フルマラソン初挑戦を完走で飾った都内の30代女性は、息を弾ませながらそう振り返る。本大会最大の目玉である首都高速道路区間。普段は車が激しく行き交うコンクリートの構造物が、この日だけはランナー専用の「天空の滑走路」へと姿を変える。
潮風を受けながら横浜港を一望するこの区間は、ランナーにとって最大の難所であり、同時に最大のハイライトだ。バンク角のある道路傾斜と戦いつつも、視界いっぱいに広がる青い海と大型客船が、疲弊した脚に再び力を宿す。今年は高速区間の出入り口にあたるアプローチ部分の傾斜が緩和され、よりスムーズに巡航速度を維持できる設計へと進化していた。