2026年現在、街中で流通している新一万円札を手にとったら、ぜひ角度を変えて観察してみてほしい。世界で初めて銀行券に採用された最先端の「3Dホログラム技術」が採用されており、見る角度によって渋沢栄一の顔が立体的に回転して見えるはずだ。
この驚異的な技術を実現したのが、日本のものづくり技術を結集させた国立印刷局である。紙幣の中央に配置された「透かし(すきこみ)」も飛躍的に進化し、肖像の背景に微細なグラデーション模様が施されている。光にかざすと、精巧な立体感が浮かび上がる仕組みだ。
また、ユニバーサルデザインの観点からも大幅な改良が加えられた。視覚障害を持つ人や高齢者でも手触りで識別できるよう、独自の凹凸印刷(深凹版印刷)が強化されている。見た目の美しさだけでなく、誰にとっても使いやすい工夫が随所に込められているのだ。