日本のLGBTQ+カルチャーは、ここ数年で劇的な変化を遂げた。かつて新宿二丁目などの限定されたコミュニティ内でひそかに共有されていた隠語は、インターネットの普及とともにオープンな場へと流出していった。東京レインボープライドのような大規模イベントが毎年数十万人規模の動員を記録し、多様性の認知が広がるにつれ、言葉の使われ方も変質してきている。
NPO法人虹色ダイバーシティなどの専門団体による調査や啓発活動も寄与し、職場や学校での多様性理解が進む一方で、コミュニティ内部の細やかな言葉のニュアンスへの理解が求められる場面も増えた。「バリタチ」という表現も、かつては内部での符牒だったものが、現代では自己探求やマッチングアプリでのミスマッチを防ぐための実践的なラベルとして機能している。