マイクを置いた彼女が新たに見つけた情熱の注ぎ先、それがキルトアートだ。すでに30年以上のキャリアを持つキルト作家・三浦百恵としての彼女は、単なる趣味の領域を遥かに超えた高い評価を専門家からも受けている。
巨大な生地に一枚一枚、丹念に針を通していく気の遠くなるような作業。幾重にも重なる布の色彩は、彼女が歩んできた人生のグラデーションそのものに見える。作品展の図録や関係者のSNSなどを通じて披露される近年の制作風景や作品写真は、芸能人時代とはまた異なる「アーティストとしての瞳」を輝かせている。妥協を許さない手仕事への情熱が、現在の彼女の表情に引き締まった美しさをもたらしているのは間違いない。