栄養素同士の組み合わせに関しても、相乗効果だけでなく吸収を妨げ合う関係が存在する。例えば、ビタミンCは植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収率を劇的に高める相乗作用で知られる。貧血対策として鉄分サプリを摂取する際、同時にビタミンCを補給するのは栄養学的に見ても非常に理にかなったアプローチだ。
しかし、ミネラル類同士の関係になると話は複雑化する。カルシウムと亜鉛、あるいは鉄分と亜鉛といった二価のミネラルを一度に多量摂取した場合、小腸の吸収チャネルを奪い合う「競合阻害」が発生する。結果として、本来体に吸収されるべき栄養素の多くが排出されてしまう事態に陥る。健康のために投資したサプリメントが、成分同士のバッティングによって効果を相殺し合ってしまうのは大きな盲点と言える。