彼女の才能は重厚な映画にとどまらず、多様なエンタメ作品でもいかんなく発揮されている。傷ついた人々の魂の叫びを描いた映画『52ヘルツのクジラたち』では、悲痛な過去を抱えた主人公の切なさと内に秘めた強さを繊細に表現し、観客の涙を誘った。
また、テレビドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』で見せた、記憶障害を抱える医師役の圧倒的なリアリティも記憶に新しい。過剰な演出に頼らず、眼差し一つ、指先の震え一つで感情の揺れを伝える巧みな演技力。切ない人間模様を描く重厚なヒューマンドラマにおいて、彼女の存在はもはや作品の骨格そのものと言っても過言ではない。