深い軒の出、水平ラインを強調したプロポーション、障子や簾を思わせる木製スリットなど、純和風建築の外観が持つ特徴には、日本の気候風土に適応してきた確固たる機能美が存在します。この魅力を現代住宅へ巧みに落とし込むためのキーアイテムが「瓦屋根」と「格子」です。
屋根の印象を左右する和風住宅の瓦屋根の種類として、従来の波形が際立つ和瓦(J形瓦)に代わり、すっきりとしたフラット形状の防災平板瓦(F形瓦)や、軽量で耐久性に優れた立平葺きガルバリウム鋼板が主流となっています。屋根の厚み(破風)を極力薄く見せるディテール処理を施すことで、伝統的な日本家屋の重厚感を払拭し、軽快でスマートなフォルムが完成します。
さらに、外観のアクセントとして絶大な効果を発揮するのが和モダン外観の格子デザインです。玄関ポーチ周りやバルコニー、窓の目隠しとして縦格子や横格子を配置することで、外部からの視線を柔らかく遮りつつ、光と風を取り込む機能性を両立します。格子のピッチ(間隔)を細かく設定するほど繊細で上品な表情になり、太めの格子を採用すると力強くダイナミックな印象を生み出せます。